世界歴史年表

世界規模

特定の地域に帰しにくい、複数の大陸にまたがる出来事を集めた行です。気候、感染症、交易網、世界戦争、国際機構、通信の技術を扱います。

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この行について

年表の最上段にあたる行です。ある一国や一地域の出来事として置くと収まりが悪い事象、たとえば気候の変動、複数の大陸に同時に広がった感染症、大陸をまたぐ交易や通信の網、複数の大陸が参加した戦争と、その後にできた国際的な取り決めをここに置いています。地域の行との切り分けは便宜的なもので、たとえば第一次世界大戦はこの行に置きつつ、その発端であるサライェヴォ事件はヨーロッパの行に置いています。年表を横に読むときは、この行と地域の行を合わせて見ることを想定しています。

氷期の気候と人類の拡散

先史の区間では、火の使用を示す遺構(約80万年前)、ホモ・サピエンスのアフリカ外への拡散の開始(約7万年前)、最終氷期最盛期(約2万年前)、ヤンガードリアス期の寒冷化(前1万2900年から前1万1700年)、更新世末の大型動物の絶滅(約1万1000年前)を収録しています。いずれも自然科学的な方法による推定で、年代には幅があります。年表ではこの区間の項目をすべて「およそ」または「諸説あり」として示しています。

大陸をまたぐ網

13世紀のモンゴル帝国期には、ユーラシアの東西を結ぶ交易網が一時的に一つの政治圏の下に入りました。16世紀以降は、大陸間で作物・家畜が交換され、同時に南北アメリカへ感染症が持ち込まれます。マゼラン船団の世界周航(1519年出発)は海路が一巡したことを示す出来事で、大西洋奴隷貿易の拡大期はこの時期に重なります。人の移動と物の移動が、意図されない結果をともなって広がった区間です。

通信と情報

電信の実用化(1837年)と大西洋横断電信ケーブルの敷設(1866年)によって、情報が船よりも速く大陸間を移動するようになりました。20世紀末にはWorld Wide Webの一般公開(1991年)、21世紀初めにはヒトゲノムの解読完了(2003年)を収録しています。伝わる速さと、扱える情報の量が変わった節目として置いています。

二つの世界戦争と国際機構

第一次世界大戦(1914年)とその直後のインフルエンザの世界的流行(1918年)、国際連盟(1920年)、ワシントン会議(1921年)、世界恐慌の始まり(1929年)、第二次世界大戦(1939年)、ブレトン・ウッズ協定(1944年)、国際連合の発足(1945年)、世界人権宣言の採択(1948年)、バンドン会議(1955年)が並びます。戦争のあとに、通貨・安全保障・人権それぞれの枠組みがつくられていく順序が見えるように並べています。

現代

世界貿易機関の発足(1995年)、京都議定書の採択(1997年)、世界金融危機(2008年)、パリ協定の採択(2015年)、COVID-19の世界的流行(2020年)を収録しています。経済と環境と感染症という、国境で区切れない三つの領域で、国際的な合意や連鎖が繰り返されている区間です。

収録の内訳

収録は29件で、年表のなかで最も少ない行です。時代別では現代17件に偏り、中世は1件(モンゴル帝国期のユーラシア交易網)しかありません。これは、複数の大陸にまたがる出来事として記録されるものが、20世紀以降に集中するためです。分類では経済・交易と政治・国家が各7件、災害・疫病6件、科学・技術5件と、ほぼ均等に散らばっています。災害・疫病には氷期の気候と二つの世界的な流行、政治・国家には国際連盟から国際連合までの枠組みが入ります。

年代の確かさ

確定20件、およそ7件、諸説あり2件です。幅のある項目は先史5件とその周辺に集中していて、文字の記録が残る時代に入ると、この行はほぼ確定になります。個別の出典を付けた項目は17件で、条約・協定・国際機構には一次資料の恒久URLを示しています。

この行を読むときに

世界規模の行に置いた項目は、どれも「どの地域の出来事か」を一つに決めにくいものです。たとえば世界恐慌はアメリカ合衆国の株式市場から始まりましたが、影響が各国の政策と貿易に及んだためこの行に置きました。第二次世界大戦も、戦場や参戦の時期は地域ごとに異なります。年表では、始まりの年をこの行に置き、個別の戦闘や条約は地域の行に分けて示しています。どちらか一方だけを見ると流れが切れるので、縦に並ぶ複数の行をあわせて読むことを想定しています。

時代別の内訳

この行の主な出来事(12件/収録は29件)

ここに出しているのは主な項目です。補足・背景・帰結・出典を付けた全件の一覧は、時代別のページにあります:先史/中世/近世・近代/現代

年代出来事
前800000年火の使用を示す遺構
イスラエル・ゲシャー ベノット ヤーコブ遺跡など。恒常的使用の開始時期は議論がある。
前70000年ホモ・サピエンスのアフリカ外への拡散
遺伝学と考古学の双方から復元された移動。時期には幅がある。
1500年〜1700年大陸間の作物・家畜の交換
トウモロコシ・ジャガイモ・トマトが旧大陸へ、コムギ・ウマ・ウシが新大陸へ広がった。
1518年〜1600年感染症の南北アメリカへの伝播
天然痘・麻疹などが持ち込まれ、先住民の人口が大きく減少した。
1519年〜1522年マゼラン船団の世界周航
地球を一周する航海が初めて完了した。
1600年〜1800年大西洋奴隷貿易の拡大期
この期間に最も多くの人々がアフリカから南北アメリカへ強制的に移送された。
1914年〜1918年第一次世界大戦
総力戦の形態がとられ、多数の国が参戦した。
1929年世界恐慌の始まり
ニューヨーク株式市場の急落を契機に各国へ波及した。
1939年〜1945年第二次世界大戦
ヨーロッパ・アジア・太平洋の広域にわたる戦争。
1945年国際連合の発足
連合国50か国がサンフランシスコ会議で憲章に署名し、同年10月に発足した。
1955年バンドン会議
アジア・アフリカ29か国が参加し、平和十原則を採択した。
2020年〜2023年COVID-19の世界的流行
世界保健機関が2020年3月にパンデミックを宣言した。