世界歴史年表

アフリカ

人類系統の化石が集まる行であり、同時にエジプトと地中海沿岸、サハラ以南の王国、19世紀末の分割と20世紀の独立を扱う行です。

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この行について

年表のなかで最も長い時間幅を受け持つ行です。約700万年前の化石から、南スーダンの独立(2011年)までを収録しています。人類系統の初期の化石が集まる区間と、古代エジプトと地中海沿岸、サハラ以南の王国と交易、19世紀末の分割と20世紀の独立という、性格の異なるいくつかの区間が一つの行に並びます。西アジアの行に置いたオリエントの項目と合わせて読むと、古代の地中海東岸のつながりが見やすくなります。

人類系統の化石

サヘラントロプス・チャデンシス(約700万年前)、アルディピテクス・ラミダス(約440万年前)、アウストラロピテクス・アファレンシス(約320万年前)、最古の石器とされるオルドワン型(約260万年前)、ホモ属の出現(約230万年前)、ホモ・エレクトスの出現(約190万年前)、モロッコのジェベル・イルードで見つかったホモ・サピエンスの化石(約30万年前)を収録しています。年代は推定で幅があり、人類系統に属するかどうかに見解の分かれる項目もあるため、多くに個別の出典を付けています。

古代エジプトと地中海沿岸

ヒエログリフの成立(前3200年ごろ)とエジプト第1王朝の成立、古王国、ギザの大ピラミッド建造、新王国が並びます。フェニキア人によるカルタゴの建設(前814年ごろ)、アレクサンドリアのムセイオンと図書館(前300年ごろ)、プトレマイオス朝の滅亡(前30年)と続き、アクスム王国のキリスト教受容(350年ごろ)がこの区間の終わりにあたります。

交易と王国

ガーナ王国とサハラ縦断交易(700年ごろから)、ファーティマ朝、スワヒリ海岸の交易都市、大ジンバブエ、アイユーブ朝、マリ王国、マムルーク朝が並びます。マリ王国のマンサ・ムーサによるメッカ巡礼(1324年)とイブン・バットゥータの旅行、イブン・ハルドゥーン『歴史序説』は、当時の記録として残されたものです。ソンガイ王国のあと、エンリケの航海事業とディアスの喜望峰到達(1488年)で、大西洋側からの接触が始まります。

19世紀

ムハンマド・アリーの改革(1805年から)のあと、ベルリン会議(1884年)とコンゴ自由国が置かれます。アドワの戦い(1896年)はエチオピアがイタリアの侵攻を退けた出来事で、南アフリカ戦争(1899年)がこれに続きます。

20世紀以降

ドイツ領南西アフリカにおけるヘレロとナマの殺害(1904年)、南アフリカ先住民民族会議の結成(1912年)、イタリアのエチオピア侵攻(1935年)、アパルトヘイト政策の法制化(1948年)、アルジェリア戦争(1954年)と進みます。ガーナの独立(1957年)と、多くの国が独立した1960年の「アフリカの年」、アフリカ統一機構の結成(1963年)、ルワンダの大量殺害と南アフリカの全人種参加選挙(ともに1994年)、アフリカ連合の発足(2002年)と南スーダンの独立(2011年)を収録しています。

収録の内訳

人類・社会14件は他の行より多く、人類系統の化石がこの行に集まることによります。政治・国家52件は、古代エジプトの王朝、サハラ以南の王国、20世紀の独立が中心です。経済・交易11件にはサハラ縦断交易とスワヒリ海岸の交易都市が入ります。時代別では先史から現代までほぼ均等に散らばり、特定の時代に偏っていません。

年代の確かさ

この行だけ、およそ53件が確定52件を上回ります。化石の年代が推定であることと、文字記録の少ない王国について成立年に幅があることによります。諸説ありは3件です。個別の出典を付けた項目は26件で、人類系統の化石には論文のDOIを添えています。

この行を読むときに

この行には二つの偏りがあります。一つは、19世紀以前について、エジプトと地中海沿岸、そして文字資料や外部の旅行記が残る王国に項目が集まっていることです。もう一つは、19世紀末以降に、ヨーロッパ側の行動を起点とする項目が増えることです。いずれも残された記録の量と種類によるもので、出来事の重みを示すものではありません。地名と王国名は時期によって指す範囲が変わるため、各項目の補足に現在の地域名を添えています。

時代別の内訳

この行の主な出来事(21件/収録は108件)

ここに出しているのは主な項目です。補足・背景・帰結・出典を付けた全件の一覧は、時代別のページにあります:先史/古代/中世/近世・近代/現代

年代出来事
前7000000年サヘラントロプス・チャデンシスの化石年代
中央アフリカのチャドで発見。人類系統に属するかは研究者により見解が分かれる。
前4400000年アルディピテクス・ラミダスの化石
エチオピア・アラミス。樹上生活と二足歩行の両方の特徴を持つ。
前3200000年アウストラロピテクス・アファレンシス(通称ルーシー)
エチオピアで発見された化石。直立二足歩行の骨格的特徴が確認されている。
前2600000年最古の石器(オルドワン型)
エチオピア・ゴナ遺跡などで出土。
前2300000年ホモ属(ホモ・ハビリス)の出現
石器の製作と結びつけて記載された最初のホモ属。
前1900000年ホモ・エレクトスの出現
アフリカで出現し、後にユーラシアへ分布を広げた。
前300000年ホモ・サピエンスの化石(ジェベル・イルード)
モロッコで出土した現生人類に連なる化石。
前3200年ヒエログリフの成立
エジプト。神殿・王権に関わる記録に用いられた。
前3100年エジプト第1王朝の成立
上下エジプトの統一とされる時期。
前2686年〜前2181年エジプト古王国
ピラミッド建造が集中した時期。
前2600年ギザの大ピラミッド建造
第4王朝クフ王の墓とされる。
前1550年〜前1069年エジプト新王国
シリア・ヌビアへ勢力を広げた時期。
前814年カルタゴの建設
フェニキア人による植民市。西地中海交易の拠点となった。
前300年アレクサンドリアのムセイオンと図書館
地中海世界の学術が集積した。
前30年プトレマイオス朝の滅亡
エジプトがローマの属州となった。
350年アクスム王国のキリスト教受容
現在のエチオピア。国家として早期に受容した例。
700年〜1200年ガーナ王国とサハラ縦断交易
金と岩塩の交換を担い、ムスリム商人が往来した。
909年〜1171年ファーティマ朝
北アフリカに成立したシーア派の王朝。カリフを称した。
1884年〜1885年ベルリン会議
ヨーロッパ諸国間でアフリカにおける権益の原則が取り決められた。
1948年〜1991年アパルトヘイト政策の法制化
居住・結婚・教育などを人種別に分ける法律が体系的に制定された。
1960年アフリカの年
1年間に17か国が独立した。