ヨーロッパ
地中海世界からロシアまでを含む行です。年表で最も収録件数が多く、古代ギリシア・ローマ、中世、宗教改革、革命と産業、二つの大戦と冷戦を扱います。
この行について
地中海世界から北欧・東欧・ロシアまでを含む行です。年表のなかで収録件数が最も多く、とくに近世以降が細かくなっています。これは、この年表が山川出版社の世界史教材を主な典拠にしているためで、日本の高校世界史がヨーロッパ史を軸に構成されてきたことの反映です。年表の性格として記しておきます。スペインのアタプエルカで見つかったホモ・アンテセッサーの化石(約85万年前)から、ロシアによるウクライナ侵攻(2022年)までを収録しています。
先史
アタプエルカのホモ・アンテセッサー、ネアンデルタール人系統の分岐(約60万年前)、ホモ・サピエンスのヨーロッパ到達(約4万5000年前)、ネアンデルタール人の消滅(約4万年前)が並びます。ショーヴェ洞窟などの洞窟壁画(約3万7000年前)とラスコー洞窟の壁画(約1万7000年前)、ヨーロッパへの農耕の伝播(前6500年ごろ)がこの区間の項目です。
ギリシアとローマ
クノッソス宮殿とミノア文明、ミュケナイ文明のあと、ギリシアのポリス形成(前800年ごろ)、第1回オリンピア祭(前776年)、ローマの建国伝承(前753年)、ローマ共和政の開始(前509年)、クレイステネスの改革(前508年)が続きます。ペルシア戦争とサラミスの海戦、ペリクレスの指導期、ペロポネソス戦争、ソクラテスの刑死、エウクレイデス『原論』と並び、ローマ側ではポエニ戦争、カルタゴの滅亡、カエサルの暗殺(前44年)、帝政の開始(前27年)、五賢帝時代が置かれます。ミラノ勅令(313年)、ニケーア公会議、コンスタンティノープルへの遷都、ゲルマン諸集団の移動、キリスト教の国教化、東西分割、西ローマ帝国皇帝の廃位(476年)、フランク王国の成立と続きます。
中世
ユスティニアヌス1世の治世とローマ法大全の編纂、ハギア・ソフィア聖堂の完成、ユスティニアヌスの疫病が6世紀の項目です。ウマイヤ朝軍のイベリア半島進出(711年)とトゥール・ポワティエ間の戦い、カロリング朝の成立、カール大帝の戴冠(800年)、ヴェルダン条約、ルーシの成立、神聖ローマ帝国、キエフ・ルーシのキリスト教受容が続きます。三圃制の普及、東西教会の相互破門(1054年)、ノルマン・コンクェスト、カノッサの屈辱、ボローニャ大学の成立、第1回十字軍(1096年)、マグナ・カルタの承認、ハンザ同盟、イングランド議会の起源、教皇のアヴィニョン移座、百年戦争、ペストの大流行(1347年)、教会大分裂、メディチ家のフィレンツェ支配、グーテンベルクの活版印刷術、コンスタンティノープルの陥落(1453年)、グラナダの陥落とトルデシリャス条約と並びます。
宗教改革と主権国家
ルターの九十五か条の提題(1517年)から、イングランド国教会の成立、カルヴァンの改革、イエズス会の公認、トリエント公会議、アウクスブルクの和議と続きます。コペルニクス『天球の回転について』(1543年)、ガリレオの望遠鏡観測、ニュートン『プリンキピア』が自然科学の項目です。オランダ独立戦争、レパントの海戦、アルマダの海戦、ナントの王令、三十年戦争(1618年)とウェストファリア条約(1648年)、イングランド内戦とチャールズ1世の処刑、ルイ14世の親政、名誉革命と権利の章典が並びます。
革命と産業
スペイン継承戦争、七年戦争、ポーランド分割が国家間の関係、モンテスキュー『法の精神』、『百科全書』の刊行、ルソー『社会契約論』、アダム・スミス『国富論』が思想の項目です。産業革命(1760年ごろから)とワットの蒸気機関の改良、蒸気機関車の営業運転が技術の側にあたります。フランス革命(1789年)、ナポレオンの統領政府と帝政、ロシア遠征、ウィーン会議、ワーテルローの戦いのあと、フランス七月革命、イギリス第1回選挙法改正、イギリスの奴隷制廃止法、アイルランドの大飢饉、1848年の革命と『共産党宣言』の刊行、ロンドン万国博覧会、クリミア戦争、ダーウィン『種の起源』、イタリア王国の成立、ロシアの農奴解放令、ドイツ帝国の成立(1871年)、三国同盟と続きます。
二つの大戦と冷戦
ロシア第一革命、三国協商、バルカン戦争、サライェヴォ事件(1914年)、ロシア革命(1917年)、ヴェルサイユ条約とワイマール憲法が並びます。ムッソリーニの政権掌握、ソビエト連邦、第1次五カ年計画、ソ連の飢饉、ヒトラー内閣の成立、大粛清、スペイン内戦、ミュンヘン会談、独ソ不可侵条約、独ソ戦の開始、ホロコースト、スターリングラードの戦い、ノルマンディー上陸作戦、ヤルタ会談と続きます。戦後はベルリン封鎖、北大西洋条約機構、ワルシャワ条約機構、ベルリンの壁の建設、ペレストロイカの開始、チェルノブイリ原子力発電所事故、ベルリンの壁の開放(1989年)、東西ドイツの統一、ソビエト連邦の解体、欧州連合の発足(1993年)、ロシアによるウクライナ侵攻(2022年)を収録しています。
収録の内訳
収録は229件で、年表のなかで最も多い行です。政治・国家87件と戦争・紛争50件で6割を占めます。文化・芸術25件と宗教・思想24件は他の行より多く、これは主な典拠である教材が、ヨーロッパの思想史と文化史を厚く扱っているためです。時代別では近世・近代75件が最も多く、中世58件、古代45件、現代38件、先史13件と続きます。
年代の確かさ
確定193件で、全体の8割を超えます。およそ30件・諸説あり6件の大半は先史13件と古代の一部で、中世以降はほぼ確定です。個別の出典を付けた項目は37件です。
この行を読むときに
件数が多いため、表示の詳しさを上げないとすべては見えません。ページ上の設定を上げると、この行の項目が増えます。また、近世以降の項目は西ヨーロッパに寄っており、東欧・北欧・バルカン半島の項目は相対的に少なくなっています。これは典拠の構成によるもので、重みの差ではありません。国名や地域名は時期によって指す範囲が変わるため、各項目の補足で当時の状況を添えています。
時代別の内訳
この行の主な出来事(25件/収録は229件)
ここに出しているのは主な項目です。補足・背景・帰結・出典を付けた全件の一覧は、時代別のページにあります:先史/古代/中世/近世・近代/現代
| 年代 | 出来事 |
|---|---|
| 前500年〜前449年 | ペルシア戦争 アケメネス朝とギリシア諸ポリスの戦い。 |
| 前431年〜前404年 | ペロポネソス戦争 アテネとスパルタを軸とする長期戦。アテネが敗れた。 |
| 前218年〜前201年 | 第2次ポエニ戦争 ハンニバルのイタリア侵入とザマの戦いを含む。 |
| 前27年 | ローマ帝政の開始 オクタウィアヌスがアウグストゥスの称号を受けた。 |
| 395年 | ローマ帝国の東西分割 以後、両者は別個に統治された。 |
| 476年 | 西ローマ帝国皇帝の廃位 ロムルス・アウグストゥルスの退位。東ローマ帝国は存続した。 |
| 962年〜1806年 | 神聖ローマ帝国 オットー1世の戴冠に始まる。ドイツを中心に諸邦が並立する緩やかな連合体として続いた。 |
| 1066年 | ノルマン・コンクェスト イングランドの支配層と言語に大きな変化が生じた。 |
| 1096年〜1099年 | 第1回十字軍 イェルサレムを占領し、占領時に住民の大規模な殺害があった。以後13世紀まで断続的に遠征が行われた。 |
| 1337年〜1453年 | 百年戦争 イングランドとフランスが断続的に戦った。 |
| 1347年〜1351年 | ペストの大流行(黒死病) ユーラシア西部で人口が大幅に減少した。 |
| 1450年 | グーテンベルクの活版印刷術 金属活字と印刷機による量産技術。 |
| 1453年 | コンスタンティノープルの陥落 オスマン帝国による占領。東ローマ帝国が滅亡した。 |
| 1492年 | グラナダの陥落 イベリア半島のイスラーム政権が終わり、レコンキスタが完了した。 |
| 1517年 | ルターの九十五か条の提題 宗教改革の起点とされる。 |
| 1618年〜1648年 | 三十年戦争 宗教対立に諸侯と諸国の利害が重なり、ドイツ各地が戦場となった。 |
| 1648年 | ウェストファリア条約 三十年戦争の終結。領邦の主権が条約上確認された。 |
| 1688年〜1689年 | 名誉革命 議会が国王を交替させ、王権が議会に制約される体制が確立した。 |
| 1756年〜1763年 | 七年戦争 ヨーロッパ・北米・インドで同時に戦われ、イギリスが優位に立った。 |
| 1760年〜1840年 | 産業革命 イギリスで機械制工業と蒸気機関の利用が広がった。 |
| 1789年〜1799年 | フランス革命 人権宣言の採択と王政の廃止を含む。 |
| 1804年〜1814年 | ナポレオンの帝政 民法典が制定され、征服地にも導入された。 |
| 1814年〜1815年 | ウィーン会議 革命前の秩序の回復と勢力均衡を原則に、ヨーロッパの国境が定められた。 |
| 1833年 | イギリスの奴隷制廃止法 帝国内の奴隷制が段階的に廃止された。 |
| 1848年 | 1848年の革命 フランスの二月革命を機に各地で立憲・民族運動が起きた。 |