日本
年表の最下段にある行です。日本の出来事を、同じ横軸の上で世界の出来事と並べて見られるようにしています。
この行について
年表の最下段に置いた行です。日本の出来事だけを別に立てているのは、この年表が日本語で書かれ、日本の読者が世界の出来事と自分の周りの歴史を同じ横軸で見比べられるようにする、という目的のためです。日本列島への人類の到達(約3万6000年前)から、天皇の退位と改元(2019年)までを収録しています。中世以降の件数が多く、とくに近世と近代が細かくなっています。
先史から古代
日本列島への人類の到達のあと、縄文土器の出現(約1万4000年前)、水田稲作の広まり(前900年ごろ)、前方後円墳の出現(250年ごろ)、ヤマト政権の形成が置かれます。冠位十二階と十七条憲法(603年)、東大寺大仏の造立(743年)、藤原氏の摂関政治(866年ごろから)、かな文字の普及と国風文化(900年ごろから)と続きます。この区間は、大陸から受け入れた制度や文字を、国内の事情にあわせて変えていく過程として並んでいます。
中世
院政の開始(1086年)、鎌倉新仏教の広まり、南北朝の内乱(1336年)、室町幕府(1338年)、琉球王国(1429年)、戦国大名の分立(1467年から)が並びます。東アジアの行にある明や朝鮮王朝の項目と、同じ時期に並べて読めるようにしています。
近世
太閤検地(1582年から)、江戸幕府(1603年)、四つの口による対外関係(1641年ごろから)、元禄文化、享保の改革、化政文化を収録しています。対外関係を限られた窓口で管理する仕組みは、同時期の清の政策と並べて見ることができます。
開国と明治
ペリーの来航(1853年)、日米和親条約、日米修好通商条約、大政奉還と王政復古(1867年)、明治維新(1868年)、版籍奉還と廃藩置県、地租改正(1873年)、自由民権運動、日本の産業革命(1880年代から)、条約改正(1894年)が並びます。ヨーロッパの行にある産業革命や国民国家の形成と、時期の差を見比べられるようにしています。
戦争と占領
普通選挙法と治安維持法(ともに1925年)のあと、東アジアの行にある満洲事変・日中戦争・太平洋戦争が対応します。この行には、広島・長崎への原子爆弾投下(1945年)、女性参政権の実現、連合国軍の占領と戦後改革、日本国憲法の施行(1947年)、サンフランシスコ講和条約と日米安全保障条約(ともに1951年)を置いています。
戦後から現在
高度経済成長と55年体制(ともに1955年)、東京オリンピック(1964年)、沖縄の本土復帰(1972年)、資産価格の高騰とその崩壊(1986年から)、阪神・淡路大震災(1995年)、人口減少の始まり(2008年)、東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故(ともに2011年)、天皇の退位と改元(2019年)を収録しています。
日本の行と世界の行を並べて読む
この年表では、同じ縦の位置に世界の出来事が並びます。たとえば16世紀には、ヨーロッパの行にコペルニクスの著作(1543年)、東アジアの行に明の税制の変化(一条鞭法)が置かれ、日本の行では戦国大名の分立が続いています。1868年の明治維新の前後には、アメリカ南北戦争、ドイツ帝国の成立、清の洋務運動が並びます。どちらが早いか遅いかを比べるためではなく、同じ時期に何が起きていたかを確かめるための並べ方です。
収録の範囲について
日本の行は、政治の出来事に加えて、文化・経済・災害の項目を含めています。元禄文化や化政文化のような文化の区間、地租改正や高度経済成長のような経済の項目、阪神・淡路大震災や東日本大震災のような災害の項目です。一方で、人名を中心とした項目は少なくしています。個人の事績よりも、制度や状況の変化を追えるようにするためです。
収録の内訳
収録は203件で、ヨーロッパに次いで多い行です。中世61件・近世・近代75件・現代50件で9割近くを占めます。分類では政治・国家79件のほか、経済・交易35件と人類・社会31件の比率が他の行より高く、検地・地租改正・高度経済成長のような経済の項目と、人口の推移に関わる項目を含めているためです。災害・疫病7件も他の行より多くなっています。
年代の確かさ
確定163件で8割を占めます。およそ36件は先史と古代、それに元禄文化・化政文化のように始まりの年を一つに定めにくい文化の区間です。諸説あり4件。個別の出典を付けた項目は37件です。
時代別の内訳
この行の主な出来事(25件/収録は203件)
ここに出しているのは主な項目です。補足・背景・帰結・出典を付けた全件の一覧は、時代別のページにあります:先史/古代/中世/近世・近代/現代
| 年代 | 出来事 |
|---|---|
| 前14000年 | 縄文土器の出現 日本列島。世界最古級の土器群のひとつ。 |
| 前900年〜前300年 | 水田稲作の広まり 九州北部から西日本、東日本へと水田の営みが広がった。開始年代には前10世紀とする説と前5〜4世紀とする説がある。 |
| 250年〜300年 | 前方後円墳の出現 奈良盆地を中心に大型の前方後円墳が築かれ、同じ形式の古墳が各地に広がった。 |
| 300年〜600年 | ヤマト政権の形成 近畿の勢力を中心に、各地の豪族を氏姓の秩序で束ねる政権がまとまった。 |
| 603年〜604年 | 冠位十二階と十七条憲法 推古朝で、個人の功績に応じて位を与える制度と、官人の心構えを示す条文が定められた。 |
| 743年〜752年 | 東大寺大仏の造立 聖武天皇の詔により造られ、752年に開眼供養が行われた。 |
| 866年〜1068年 | 藤原氏の摂関政治 天皇の外戚として摂政・関白の地位を占め、政治の中心となった。 |
| 900年〜1100年 | かな文字の普及と国風文化 漢字をくずしたかな文字が使われ、和歌と物語、日記が書かれた。 |
| 1086年 | 院政の開始 白河上皇が位を譲ったのち、上皇として政務をとった。 |
| 1175年〜1300年 | 鎌倉新仏教の広まり 法然・親鸞・日蓮・道元らが、念仏や題目、坐禅による教えを説いた。 |
| 1336年〜1392年 | 南北朝の内乱 京都の朝廷と吉野の朝廷が並び立ち、各地で戦いが続いた。 |
| 1338年〜1573年 | 室町幕府 足利尊氏が征夷大将軍となり、京都に幕府を開いた。 |
| 1429年〜1879年 | 琉球王国 尚巴志が三山を統一した。中継貿易で栄え、1609年に薩摩の支配を受けた。 |
| 1467年〜1590年 | 戦国大名の分立 守護や守護代、国人から各地に大名が現れ、分国法を定めて領国を治めた。 |
| 1582年〜1598年 | 太閤検地 全国の田畑を同じ基準で測り、石高で表した。 |
| 1603年〜1868年 | 江戸幕府 徳川家康が征夷大将軍となり、江戸に幕府を開いた。 |
| 1641年〜1854年 | 四つの口による対外関係 長崎(オランダ・中国)、対馬(朝鮮)、薩摩(琉球)、松前(アイヌ)の四つの窓口を通じて対外関係が保たれた。薩摩は1609年の侵攻以後に琉球王国を、松前藩は交易の独占を通じてアイヌとの関係を、それぞれ支配的な形で担った。 |
| 1688年〜1704年 | 元禄文化 上方の町人を担い手として、井原西鶴・松尾芭蕉・近松門左衛門らが活躍した。 |
| 1716年〜1745年 | 享保の改革 徳川吉宗による改革。上米の制、目安箱、公事方御定書、新田開発などが行われた。 |
| 1804年〜1830年 | 化政文化 江戸を中心とする町人の文化。浮世絵、滑稽本、川柳などが広まった。 |
| 1868年 | 明治維新 幕府の統治が終わり中央集権的な政府が成立した。 |
| 1945年 | 広島・長崎への原子爆弾投下 アメリカが広島と長崎に原子爆弾を投下した。1945年末までに広島で約14万人、長崎で約7万4千人が死亡したと推計される。核兵器が実戦で使用された唯一の事例。 |
| 1945年〜1952年 | 連合国軍の占領と戦後改革 GHQの指示のもとで、女性参政権、財閥解体、農地改革、労働三法、教育制度の改革などが行われた。 |
| 1947年 | 日本国憲法の施行 国民主権、基本的人権の尊重、平和主義を三つの原則とする憲法が施行された。 |
| 1955年〜1973年 | 高度経済成長 実質経済成長率が年平均10%前後で推移し、1968年には国民総生産が西側で2位となった。 |